Ableton Liveではどのようにトラックを作るのか

DAWソフトにおける基本的な曲の作り方の根本です。DAW全般にわたることですが、Liveは他のDAWソフトには無い機能も搭載されているため、幅の広いトラックメイクを行うことができます。


曲を作るためのに使うものはMIDIとオーディオ

Ableton live(というかDAW全般ですが)で曲を作るために使うものをざっくりと言えば「MIDIデータ」と「オーディオデータ」に分けることが出来ます。どんな複雑な曲であろうとも基本的にはこの2つで構成されていることに変わりはありません。

MIDIデータを使う場倍は通常の(?)作曲方法となり、オーディオデータを使う場合はDJのような感じのトラックメイクに近いイメージになります。

・MIDIデータについて

MIDIデータは例えるならば「楽譜」のようなものです。PC上で楽譜を書き(※MIDI打ち込みと呼ばれるもの)、それを演奏者に当てはめることで音楽を作ります。この場合の演奏者というものがいわゆる「音源」というものに当たります。

ピアノの演奏者(ピアノ音源)に渡せばピアノで渡された楽譜を奏でますし、ヴァイオリンの演奏者(ヴァイオリン音源)に渡せばヴァイオリンで渡された楽譜を奏でてくれます。音源が1000種類を超えるようなソフトウェアも珍しくありませんが、これは演奏者がそれだけ多く入っているということです。多ければ多いほど様々な音を扱うことが出来ます。

MIDIで曲を作る場合は使いたい音源を捜してからメロディなりハーモニーを演奏したり、逆にMIDIデータを様々な音源にセットして使う音を探したりすることが基本的な流れになります。


MIDIデータはピアノロール画面にMIDIノートを置いて行きながら作っていきます。この画面はオルゴールをイメージすれば分かりやすいのではないかと思います。

・オーディオデータについて

MIDIデータは比較的使い方がイメージしやすいと思います。『楽器を選んで弾く』というのはとても当たり前の感覚ですからね。対して、オーディオデータの使い方はイメージするのがやや難しいかもしれません。


オーディオデータはiPodで聴いている『mp3』や『wav』といった「曲そのもの」です。MIDIデータのような楽譜ではありませんから『イントロのピアノの部分をアコースティックギターに変更する』といったことは出来ません。

高音域を足したり減らしたりすることは可能です。ituneにもイコライザーが搭載されており、ジャンルに合わせて音域を操作できるようになっていますね。この画面はDAWに興味が無い方でも目にしているのではないでしょうか。



オーディオデータというものは基本的に『既に完成されている』ため、根本をいじることが難しい要素です。

では、オーディオデータを使って作曲が出来ないのか…と言うとそんなことはありません。ここでLiveに内蔵されている強力なサンプリングツールが機能します。

2つのサンプリングツール、ドラムラックとサンプラー

Liveに内蔵されている音を作る道具は11種類あり(※バージョンで差があります)、MIDIデータを使うものとオーディオデータを使うものに分けることが出来ます。


MIDIデータを使うものがいわゆる「ソフトウェアシンセサイザー」です。MIDIデータを受け取って音に変換して出力します。

そして音楽オーディオデータを使うものが「サンプラー」と飛ばれるものになります。このサンプラーとして使う道具が「Drum Rack」と「Sampler(※)」の2つです。これらを使ってオーディオデータをサンプリングしてトラックメイクを行います。

※Samplerの下位版であるSimplerでも可能です、基本的な機能は同じとなっています。

・サンプリングツール「Drum Rack」

Drum Rackをサンプリングツールとして使う場合は「曲を再構成」する場合です。

たくさんの曲の部分部分を切り、複雑に取り組み替えることで全く別の曲に再構成してしまう「マッシュアップ」という手法が存在しますが、イメージとしてはこれに近い使い方となります。既存の曲を細かく刻んで並び変えることだけでも十分に作曲手法として機能します。

ここでは例としてマッシュアップをする前の下準備で使用する「スライス」という機能について触れてみます。実際には、Drum Rackの機能はこれだけに留まらずありとあらゆる場面で活躍する万能ツールです。より詳しい使い方については別の記事に書いています。


上図がDrum Rackの基本画面です。4×4のマス目が並んでいるのが分かります。

このマス目に音源を放り込んで(サンプリングして)、再生するタイミング変えたり再生する音の長さを変えながら新しい曲に再構成していくのです。とはいえわざわざマス目に1つずつオーディオデータを入れていくのはかなり面倒ですよね。こういった場合に使うのがスライスです。


オーディオファイルをスライス化すると、その曲を細かく分割したDrum Rackが自動的に形成されます。


4×4のマス目に順番に細かく分割されたオーディオデータが入っています。スライス1から順番に再生していくと、元のオーディオデータが再生(復元?)されるといった流れですね。

このスライス機能を使うことで、「1、3、5…といった感じで偶数番を飛ばして再生したらどんな感じになるの?」とか「1、5、9、13…といった感じで小節の頭だけ拾っていったらどんな感じになるの?」といった試行錯誤を簡単に行うことが出来ます。この機能は他のDAWでは中々見られません。

これがLiveの主力機能のひとつである「Drum Rack」です。

・サンプリングツール「Sampler(※Simper)」

Samplerの機能は「あらゆる音を音源化する」ことです。Drum Rackは曲を再構成するために使う物でしたが、Samplerは音に音階を持たせて音源として使用することが出来ます。


例えばですが『この音が作りたいけどシンセサイザーをどれだけいじっても再現できない…』と言った時にこのSamplerを使うと解決できたりします。

理想となる音のオーディオデータを何とかして手に入れてSamplerに放り込んでしまえば、自動的に音源として使用出来てしまいます。シンセサイザーほど厳密ではありませんが音階を与えることが可能です。

犬の遠吠えに音階を持たせてハーモニーを作ることもできますし、蝉の鳴き声に音階を持たせてメロディを作ることもできます。あまり耳にすることのない民族楽器等の音をサンプリングしてみると、思いもよらない効果が得られる場合もあります。

使用する範囲が広い多用途なツールです。これが2つ目のサンプリンツールである「Sampler」の使い方となります。


以上がAbleton liveの作曲おける基本的な部分です。サンプラーだけでも作曲が出来てしまうというのが特徴的ですね。
 

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