Ableton liveのデバイスの作りを学ぶ(詳細)

Ableton liveのデバイスがどのように作られているのかという内容(その2)です。


目的はデバイスのコントロール

デバイスの構造を学ぶ目的は、デバイスをコントロールできるようになることにあります(※コントロールのやり方はいくつかありますがとりあえずここではマクロコントロールの使用を前提にします)。

また、デバイスの仕組みを学ぶことで使用するエフェクトが決定されたり、エフェクトの組み合わせが思いつくこともあったりします。

・マクロコントロールについて

Liveのプリセットファイルを開いていくと音源の前に8個のパラメーターが付いているものがありますが、このパラメーターの部分が「マクロコントロール」です


マクロコントロールを設定し、そのデバイスのパラメーター(任意で選ぶ事ができます)をアサインすることで音源やスムーズなコントロールを行うことが出来ます。

最初からマクロコントロールが設定されているエフェクトデバイスもあったりしますので、その場合はそのまま音源デバイスにセットするだけで大きい効果を得ることが出来ます。

・デバイスグループとマクロコントロールの関係

基本では『デバイスにグループがあり、そこからマクロコントロールを設定できる』ということを学びました。ここからは続けて詳細的な内容を学んでいきます。

例として、Analogの「Fuzzy Molten Arp」というデバイスを開いてみます。


このままでは最小化してありますので一段階展開してみましょう。


展開すると様々な項目が現れます。これが「Fuzzy Molten Arp」を作っている全ての要素になっています。

詳細を追うのは大変なので割愛しますが、ここでは『いくつかの黄色い枠で括られている』ということ注目します。

この黄色い枠線が「デバイスのグループ」を示しています。Liveではこのグループという要素がマクロコントロールにおいては非常に重要になってきます。何故かというと、マクロコントロールは『そのグループ内の要素をコントロールする方法』となっているからです。

「Fuzzy Molten Arp」ではグループが4個存在しています。仮に第2グループにディレイ・第3グループにリバーブをセットしたとしましょう。この場合は第2グループのマクロコントロールから第3グループのリバーブを操作することは出来ません。

マクロコントロールは同一グループ内の要素しかコントロールできないため、このような場合はマクロコントロールを切り替える必要が出てきます。マクロコントールを切り替えるのは何気に面倒だったりするので『予めグループをどう組むか』といったことが重要になるわけです。

…とはいえ、このグループ間のマクロコントロールにも例外的な要素が存在します。

それが第1グループ(※正確には最初に持ってきた"音源"デバイスのグループ)のマクロコントロールです。この第1グループグループのマクロコントロールのみ、他のグループの"マクロコントロール"を操作することが可能になっています

先ほどの例ですと、第2グループのマクロコントロールから第3グループのリバーブを操作することが出来ませんでした。しかし、第1グループのマクロコントロールからは他グループのマクロコントロールを操作することができます。

図にすると下のような感じでしょうか。


グループ1のマクロコントロールから他グループのデバイスを直接操作することは出来ませんが、マクロコントロールを通すことによって、結果としてデバイス全体のコントロールが可能になります。

長々と書いてきましたが、まとめると以下のようになります。

・デバイスはグループ化をすることが出来る
・グループ化を行うと、そのグループでマクロコントロールが適応される
・他グループ間では基本的にマクロコントロールは使えない
・例外として第1グループのマクロコントロールからのみ、他グループのマクロコントロールを操作することが出来る

まぁ…簡単に言えば「デバイスの先頭にはとりあえずマクロコントールを置いておこう」というだけの話でもあります。
 

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