TRAKTORの使い方(3) まずは簡単な環境設定を覚えよう

いきなり音を出してみたいところですが、まずは簡単に環境設定に目を通しておきましょう。

設定といっても基本的な内容に絞れば3つくらいしかありませんので難しいことはありません。


・TRAKTORで音を出すための設定

とりあえずは音を出すところからですね。


『音が出ない』ということはハードの故障でもない限りあり得ません。

もし音が出ないのであれば設定が少しおかしくなっているだけですのでささっと修正してしまいましょう。ちなみに設定が上手くいっていない場合は上画像のようにバツマークが付くようになっています。

TRAKTORにおける「音の再生」はオーディオデバイス(※要するにドライバ)の設定が重要になります。環境設定の一番上にあるAudio Setupから設定します。


Audio Setupに適切なドライバがアサインされていれば音は出るはずです。

単純に音を出すのであればPCにインストールされているドライバを使用しても音は再生されます。WINDOWSですとRealtek High Definition Audio Driver等が多いと思いますが、これはPCに入っているオーディオドライバなら何でも構いません。

ドライバについてはDJコントローラーとは別にオーディオインターフェースを使っている場合は多少注意が必要かもしれません。

この場合だと音を「オーディオインターフェースから出す」のか「DJコントローラーから出す」のか選択する必要が出てきます。


上の画像はNIのオーディオインターフェースである「komplete audio 6」とDJコントローラーである「kontrol S4」を同時に使っている状態です。

このような場合だとkomplete audio 6をオーディオデバイスに設定すればiTunesと同じような感じで音が出るようになりますし、kontrol S4をオーディオデバイスに設定すればkontrol S4にヘッドホンを差して『DJ仕様』にして使うことが出来ます。

また、『表示上は音が出ていることになっているのに聞こえない』場合はマスターとモニターの設定が上手くいっていない可能性が高いです。

こういった場合はOutput Routingを確認して下さい。


モニターにドライバを設定してしまうと音が再生されないので(※正確には再生されているのですがヘッドホンから聞くキューアウトになってしまう)、マスターに設定するようにしましょう。

このキューアウトがPC準拠ドライバを使用した場合の問題です。PC準拠ドライバだと音の出力数がひとつしかないため、上画像のようにモニターかマスターのどちらか片方でしか音を再生することができません。

これではDJでは(ほぼ)必須作業である『ヘッドホンを使って音を確認する』という作業が出来なくなってしまいますので、やはりDJコントローラーは必要となります。


PCDJコントローラー(の大部分)にはオーディオインターフェイスが内蔵されいますので、この機能を使うことによっと「スピーカーとは別に音を出力する」……すなわちヘッドホンを使って音を確認することが出来るようになります。

オーディオインターフェイスが内蔵されていないPCDJコントローラーの場合は別途オーディオインターフェイスを用意する必要がありますが、今の時代だとそんなコントローラーは絶滅していますから気にしなくても良いでしょう。

次はTRAKTORの画面表示についてです。慣れないうちは違和感があったりしますが、画面表示の設定変更さえ覚えてしまえば以外にすんなりと頭に入るようになります。

・TRAKTORの画面レイアウト

TRAKTORには種類の画面表示があり様々な用途に合わせて変更できるようになっています。

その画面表示は情報量の多いものと少ないもので分類することができるのですが、最初のうちは最も情報量の多い「MIXER」にしておくことをおすすめします。


『情報量が多いと混乱するんじゃないの?』と思われる方もいるかもしれませんが、最初のうちは画面がシンプルすぎると何をやっているのか分からなくなってしまう可能性の方が高いです。

情報量が少ないとコントローラーをいじっても画面には何も反映されなかったりするので(もちろん音は変化しますが)、より感覚として理解しやすいようにするのは最も情報量の多いMIXERが適切ではないかと思います。

画面表示を変更するにはツールバーの「VIiew→Lauouts」からMixerを選択して下さい。これでコントローラーの動作が全て画面上で確認できるようになります。

また、TRAKTOR KONTROL S4を持っている場合は「SHIFT+DECK」でレイアウトの変更が可能になっています(S2は持ってないので分かりません)。

・デッキのサイズを変更する

平行してデッキの表示サイズについて見ていきましょう。

TRAKTORではデッキ数を2個or4個に設定することが出来ます。これに関しては好みだと思いますが、使うor使わないにしろデッキ数は4個にしておいた方が後々効率的だと思いますので、デッキ数はとりあえず4個にしておいた方が良いのではと思うところです。

…とはいえデッキ数を4個にしてしまうとPCモニターの解像度によっては画面が見にくくなってしまいます。このような場合はデッキの大きさを変えて対応しましょう。

デッキの大きさを変える場合はDecks Layoutからsizeを変更します。


表示サイズは5段階あり、Microが最もコンパクトでFullとAdvancedが最も大きいサイズです。FullとAdvancedの違いはオプションを表示するかどうかなので大きな違いはありません。



参考画像を載せておきますと上がC・DデッキをMicoにしたもの、下がFullにしたものです。

TRAKTORでは画面の下部分が曲リストを表示するブラウザになっているのですが、こうやって比べてみると見やすさが大きく違うのが分かりますね。C・DデッキをMicoサイズにしておけば例えデッキとして使用しなくても邪魔になることは無いでしょう。

本当に邪魔で使わないという事であれば、Decks LayouからShow C&Dのチェックを外すと画面からCDデッキを消すことが出来ます。

また、一番最初のSetupウィザードから2デッキに設定した場合であってもここにチェックを入れればCDデッキを表示させることができます。

『表示しているかどうか』の違いなので実質的には2デッキでも4デッキでも違いはなかったりします。2デッキにすればTRAKTORの動作が軽くなるようなこともありません。

・TRAKTORのデッキの種類について

よいタイミングなのでTRAKTORのデッキについても簡単に触れておきましょう。

TRAKTORのデッキには「トラック」「リミックス」「ライブインプット」の三種類があります。これについて簡単に説明すると以下のようになります。

・トラック → 一般的なオーディオデータ
・リミックス → トラクターオリジナルのデータ
・ライブインプット → 外部音源全般

リミックスデッキについてはこれだけではよく分からないと思いますが、これについては一旦保留してとりあえず先に進みます。


これは各デッキの「ABCD」を右クリックして簡単に変更出来ますし、環境設定のDeck flavorから変更することも出来ます(※右クリックして変更した方が楽なのでDeck flavorについてはスルーして問題無い部分です)。

今の段階であれば『とりあえずトラックデッキが最も一般的なもの』だと覚えるだけで十分です。


基本的な環境設定についてはこれくらいで問題ないと思います。より細かい設定をすることももちろん可能ですが、それは基本的な操作を覚えた上で自分の使い方に合わせて変更していった方が良いのではないでしょうか。
 

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